北朝鮮のミサイルをめぐり、驚くべき分析が注目されています。東部・咸興(ハムフン)付近から9月10日、日本海に発射された短距離弾道ミサイルが、米軍の戦術ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」に酷似していました。
東アジアの安全保障環境を激変させかねない疑惑について真相は3つのパターンが考えられます。
1、北朝鮮の偽装
軍事ブロガーのJSFさんは、北朝鮮がアメリカのミサイルをわざと外見を真似て作ったとの見方を示しています。
というのも、アメリカ製ATACMSは直径約60cm、全長約4m、重量約1.6トンで最大射程300kmの短距離弾道ミサイルで、北朝鮮版ATACMSは発射車両や一緒に写った人物の大きさからの比較で直径1m前後、全長6m前後はあると推定されています。
また8月10日に韓国軍が観測した数値で水平距離400km、最大高度48km、最大速度マッハ6.1を発揮しており、低い弾道で400km飛んでいることから最もよく飛ぶ弾道での最大射程は600km近いと推定されているので、アメリカ製ATACMSより大きく速い短距離弾道ミサイルであると考えられます。
つまり大きさが全く異なるので、北朝鮮版ATACMSはアメリカ製ATACMSに似せているだけでまったくの別物であり、実態はロシア製の短距離ミサイル・イスカンダルを外見だけ改造したもの。
この場合、北朝鮮の狙いはアメリカ、韓国、日本の信頼関係にひびを入れ、相互不信状態に陥れることにあります。
韓国は原潜取得の理由として北朝鮮の弾道ミサイル潜水艦への監視と攻撃を挙げているけど、相手が通常動力なのだから別に原潜は要らないわけで、公式の説明がそもそも苦しい言い訳に過ぎない。
— JSF (@rockfish31) October 14, 2019
2、韓国からの横流し、技術漏洩説
「初めに画像を見たときは、非常に驚いた。軍事専門家が見れば、米軍のエイタクムスに似ていることは分かる。ミサイル本体が横流しされた可能性が濃厚ではないか」
元防衛省の情報分析官で、軍事アナリストの西村金一(きんいち)氏はこうコメントしました。
韓国とアメリカの近年の関係性の悪化は、言うまでもない事実であり、日本が韓国にフッ化水素などの輸出ホワイト国除外の決定を下した理由もまさにこの点で、軍事利用のための横流し防止でした。
日本政府が独断でこのような経済制裁のような決定を行ったとは考え難いです。
なぜなら、日本とアメリカ同様にアメリカと韓国も軍事同盟国なので、韓国は日本にとって準同盟国であるからです。
当然、アメリカと日本のどちらが主導したかは定かではありませんが、日本政府はアメリカ政府の了解を得たうえでホワイト国除外を決定しているに決まっています。
そのため韓国による、フッ化水素の軍事利用目的の転売は実際に行われており、アメリカの安全保障にとってリスクとなるものであった可能性が高い。
となると、北朝鮮のアメリカ製そっくりのこのミサイルもどうやって作ったのか?という疑惑に韓国からの技術、物質転用疑惑が出てくるのも当然です。
軍事ジャーナリストの潮匡人氏は
「ロシア製のイスカンデルが応用されたとみる方が常識的ではある」「ただ、今回のミサイルは、途中でホップアップする軌道を描くなど、技術の飛躍が普通ではない。もし、『某国』による横流しが事実となればケタ違いの大問題になる」
と指摘しています。
3、アメリカが提供した説
トランプ大統領は北朝鮮のミサイル発射をなぜかすべて認めており、会談も行っています。
北朝鮮の金正恩総書記とは二人きりで会って話してもいますし、「素晴らしい手紙をもらった」などともツイートしています。
同盟国である韓国のムンジェイン大統領よりもはるかに関係性が良く、トランプ大統領と金正恩総書記の二人の間ではなんらかの合意がある可能性があります。
この二人の怪しい仲の良さから考えると北朝鮮はすでにアメリカを味方に付けているかもしれません。
アメリカの現在の国家戦略の優先順位は対中国であり、中国の同盟国である北朝鮮を取り込むことは、大きな牽制となりますし、そのためなら、韓国との関係は壊れても構わない。
韓国のムンジェイン大統領も在韓米軍の撤退を望んでいますからWINーWIN。
北朝鮮、韓国、アメリカの中で在韓米軍の撤退と北朝鮮のミサイル発射容認の話はセットで出来ていて日本だけが知らされていない可能性もあります。
この場合、アメリカの狙いは、在韓米軍の経費節減と北朝鮮をコントロール下に置くこと、そしてアジアの安全保障リスクを高めて、中国にダメージを与え、在日米軍の核武装を日本に呑ませること。
そして、在日米軍の核武装の費用は、もちろん日本持ちにさせられますが、対中国への牽制としては、最も効果が大きく、アメリカにとってはコストパフォーマンスは最高。
しかし、日本は東アジアで孤立する運命となり、北緯38度から、島根県の対馬海峡まで防衛線に降りてきます。
前出の元防衛省の情報分析官で、軍事アナリストの西村金一(きんいち)氏はこうもコメントしています。
「北朝鮮が画像を公開したミサイルの形状自体が、エイタクムスに似ている。加えて、ミサイル2発を搭載する発射機も、米軍以外に世界には存在しない。(サイバー攻撃などで)設計図やミサイル技術が流出した可能性もあるが、莫大(ばくだい)な開発時間と資金が必要となる。ミサイル本体が北朝鮮に渡ったのではないか」
よく考えると韓国からの技術流出だけで、短期間にアメリカのミサイルを真似できるはずがないので、アメリカ側にも協力者がいたという可能性も考慮する必要があるでしょう。
3つのパターンのどれが真相でも日本の安全保障にとって良いことは何一つないのが現実ですが、北朝鮮のミサイルより地震や台風の方が怖いですから、我々一般人はあまりよく分からないことを気にしないのが一番かもしれません。
ネットの声
韓国が一方的にGSOMIAを破棄しておきながら、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関し、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を通じて日本側に情報共有を要請したという。なんだろな~?。理解不能、無知蒙昧、恥知らず。
日本の憲法を平和憲法って言う人いるけど平和ボケ憲法の間違いじゃないの?国防を議論する中で脱アメリカというのは非常に重要なこと。逆に平和憲法を謳う人はいつまでもアメリカに守ってもらいたい、でも日本の安全、意見が最優先と思ってる。現状維持が良いっていうのはこういうこと。
米国が北朝鮮との対話を重視する姿勢に方針転換し約1年前に撤収。
弾道ミサイルを迎撃するための防衛相による破壊措置命令は16年以降、発令されたまま。