
「ラーメン一杯」と聞いて、あなたはどれくらいの値段を想像するでしょうか。
600~700円代を思い浮かべる方が多いと思うのですが、繁華街で営業するラーメン店の看板を見ると、1000円を超えるものも珍しくなくなくなりました。
「高い」と批判されがちな理由
この30年ほどを振り返ると、その間、ラーメンの材料費は値上がりしています。
極端な例では、2015年の鬼怒川の氾濫で養豚場が甚大な被害を受け、豚骨の価格が高騰するとともに、材料そのものが入ってこない事態に陥ったこともあったのです。
それだけではありません。
消費税増税や、バイトを雇うのに最低賃金も525円から1013円と倍近く上がっているのです。
そんな状況にも関わらず、ラーメンは“庶民の味方”という社会的イメージをなんとなく背負わされれているところがあります。
町中華と専門店は別物
ラーメンが専門化すれば、その店でしか食べられない凝ったもので店同士が競うようになります。
そうすれば自然と、材料費も時間もかかるのです。
久々の風龍にて辛味噌とんこつラーメン!!トッピングも乗せまくって初の千円超え!
— コルモラン (@KormoranX) May 25, 2020
1席ずつ空けての席、待機は外とよく対策されてた。卓上調味料は大半が仕舞われたので、店員さんに頼んで出してもらう形式に。 pic.twitter.com/vxKRQrz39E
スープを取る食材は元より、チャーシューもいいものになっていきます。
それでも、昔ながらの中華そば…庶民の味方というイメージだけは根強く残っているのです。
そのため、原価や労働力に見合わない価格にしないと、他店との競争に勝てません。
昔ながらのあっさりした醤油スープは町中華に行けばいくらだって食べられます。
食べる側としては、食べたいもので行く店を使い分けるのがいいでしょう。
町中華は町中華にしかない良さがあるので、大いに食べて飲んでほしいと思います。
1000円でもギリギリなはず
今、ラーメンを生業とするということは、数ある飲食がただでさえ厳しい中、はっきり言って苦しすぎるでしょう。
年商にして何億も儲かる商売だったのは、今は昔なのです。
90年代でさえ極一部の店の話で、ほとんどのラーメン店が非常に厳しい経営状況にあります。
そこにきてこの新型コロナ。
多くの飲食店が進むも地獄、退くも地獄の中、ラーメンを提供し続けたい一心で、テイクアウトに注力するしかない状況となっているのです。
水曜日のお昼は青葉台のしかたのゆず塩ラーメン。魚介の旨味が凝縮されている。スープに濁りがあるのは、煮立てて出汁をとっているからなのかな?淡麗系ではないラーメン。ゆずの風味は弱めで、ほのかに香る程度。920円だと思って千円出したら、税別で1012円だった。結構するなぁ笑。 pic.twitter.com/rYJv9w9PSN
— 七志 平英樹 (@nanashi_ceo) June 1, 2020
ラーメンはそもそも汁物…。
テイクアウトには向かない中、サイドメニューやチャーシューを持ち帰れるようにする店があります。
1000円でも安いほう…二郎で一杯2000円のところまで出てきています。
果たしてこのような状況で、それでも「ラーメン一杯1000円以上は高い」と言えるのでしょうか。
ネットの反応
「原価を考えれば千円は高いと思う、それだけ美味しければまだ良いけど、大体は感激するほどは美味しいとは思わないです、ラーメンってもっと素朴で良い」
「バイトの賃金が上がったのは牛丼屋だって同じこと。牛丼(並)の3倍もするのなら、やはり高いと言わざるを得ない。」
「食の価値観の問題、価値が有れば出す、無ければスルーそれで良い、価値観に正解、不正解は無いから、語っても仕方がない、ラーメンと言えばチキンラーメンと言う人もいる、それも間違いじゃないしね。」