JリーグとBリーグが対象の新スポーツくじWINNERが誕生。今後の動きと背景
新スポーツくじ「WINNER」とは、1口200円から購入できるオッズ方式くじのこと。JリーグやBリーグなどの好きな試合を1つ選んで予想することが可能となります。スポーツくじtotoは1試合当たりで賭けることができないことと日本スポーツ振興センターが運営することから売り上げは他のスポーツ全体に分配されるため、サッカー界に対するリターンが少ないことが不満とされていました。競馬は馬券のオンライン購入を可能にしたことによって売り上げを大幅に伸ばしていることや外資系のオンラインベッティングサイトを違法ながら規制できていないことなど問題点が噴出していました。
「WINNER」の予想方法は、サッカーであれば好きな試合を選択してどちらのチームが何対何で勝つのかを予想。一方のバスケットボールは、好きな試合を選んでどちらのチームが何点差で勝つかを予想する。サッカーの1試合予想は18択から選択でき、当せん確率は理論値で18分の1だ。バスケットボールの1試合予想は16択から選択する。当せん確率は理論値で16分の1となるとのことです。また
サポーター、ブースターとしては、自分の応援しているクラブが目の前で戦っているその1試合にのみ、応援も込みでベッティングをした上で、勝った負けたと共に、当たった外れたの一喜一憂をしたい、というのが本音でした。
遂にその「願望」を叶える仕組みが整ったというわけです。
WINNERはどう予想する?
昨年にイギリス新聞ファイナンシャルタイムズの報道によると、特定されていない「政府関係者」が昨夏、電通社に日本における主要スポーツの賭博に関する報告書を極秘依頼したという。昨年9月に電通は報告書を提出し、FTによると合法化に向けた内部での議論が進んでいるとのこと。FTは更に民間セクターからのロビー活動にも触れ、新経済連盟を介して楽天が昨年12月にスポーツベットを解禁することを求めたことを伝えていました。
また、FTの記事にはいくつかの興味深い点もある。モバイル開発で知られるMixiなどが、野球とサッカーのスポーツベット合法化が既存の公営競技に加算された場合、日本のスポーツベット市場全体は約7兆円規模になると試算しています。ミクシィはFC東京の親会社に昨年なっています。
WINNERが合法なら、民間企業が行うオンラインベッティングも合法だよねという声が出てくるのは当然の流れでWINNERの還元率は50%と胴元が得をしすぎる構造となっていて、海外のスポーツベッティングでは還元率は90%を超えます。そこで海外で主流になっている民間企業主導のスポーツベッティングが今後、日本でも解禁されることを狙っているのがヴィッセル神戸に投資する楽天やFC東京に投資するミクシィや外資ではJリーグ、Bリーグの放映権を持つDAZNを運営するパフォームグループ、コンサドーレ札幌のスポンサーとなったカジノレオなどです。
一方で政府は事実上文部科学省が管轄できる日本スポーツ振興センターが運営する形で既得権益化したいという争いの構図となっています。
WINNERの一部はJリーグとBリーグに還元されて各チームの環境整備などに使用されるとのことですが、その規模は大きくはないでしょう。
この対立に結果をつけるとするとプロ野球がどちらにつくかということになりますが、コロナ渦でいまだに声出し応援解禁できていない動きの鈍さを考えるとNPBが積極的に動くかは不透明ですね。
ネットの声
toto BIGみたいな「夢」を買う商品は還元率も宝くじ基準でいいけれど、WINNERは競馬の単勝馬券くらいのイメージだから、還元率を上げて売上増やして……という商品設計が良かった気もします。
クラブへの還元の仕組みがより明文化されるとファンサポーターの方が買いやすいかなと。
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