香港デモで初の死者。終わりが見えないデモと香港の今後は
死亡の原因は催涙ガス 死亡した男子大学生は立体駐車場の上層階から転落。 当時、現場周辺では警察が催涙弾を使ってデモ隊の強制排除を進めており、催涙ガスを避けようとして転落したと報じられています。 このように聞くと、不運な事故という印象ですが、中国の催涙ガスは、アメリカやフランスなどでデモが起こった際に使う一時的に目が痛くなる程度で安全なものとは別物で、まともに浴びると失明するリスクもある危険なものです。 昨年と比べて催涙ガスの使用量は10倍以上となっているため、催涙ガスを使った死亡事故は起こるべくして起きたといえるでしょう。 https://twitter.com/martfack/status/1155636832861769728 香港政府は8日、弔意を示し「警察が包括的な捜査をしている」とする声明を出した。中国外務省の耿爽副報道局長は記者会見で「秩序を回復するのが香港の差し迫った課題だ」とコメントしています。 つまり、悪いのは暴徒化している香港の若者であって、秩序を回復するためには手段を選ばないということですね。 覆面を先月香港政府は禁止する法案を作っていますが、もう何でもありという状況で、こんな法律を通す国がデモによって変わるわけがありません。 最近のデモは一部の若者が中国国営の新華社のビルを破壊するなど過激になり、警察との対立が先鋭化していて、デモから革命運動に変化してきています。 デモというのは民主主義国で行うもので、例えばフランスでガソリン税の値上げに反発した黄色いベスト運動は成功してマクロン大統領は政策の変更を余儀なくされました。 しかし、中国は民主主義国ではないので、香港でデモが起きたところで知ったこっちゃない話です。 ただ国際世論の目もあるので、警察によってなるべく静かに鎮圧したいと思っているだけで、もしデモによって政策を変更するという姿勢を示したら中国本土に波及します。ありえません。 香港市民の不満は民主主義の香港政府ではなく、1国2制度の名の下に香港を事実上取り込んでいる中国に対してのもので香港政府は妥協しても中国共産党は絶対にデモに屈しません。 警察頼みのデモの抑えこみがうまくいくかは不透明でいずれ、人民解放軍の出番が来るかもしれません。 最終的に革命が成功するとは思えないですし、デモの要求も通らないので、香港が中国の一部になることを香港市民が受け入れるか、ウイグルやチベットのように反発を抑えるために弾圧するかのどちらかしかないでしょう。 ただし、個人や企業には逃げるという選択肢があります。
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