
「高校生はもうLINEを使っていない」
そう耳にする機会が増えました。
企業のプロモーション担当者は、どのSNSで若者にアプローチをするか頭を悩ませています。
高校生のLINE離れが加速
かねてから若者の『LINE離れ』が取り上げられていました。
実際に高校生や20代の女子に聞くと、「気付いたらLINEを使わなくなった」と“LINE離れ”を口にしています。
LINE離れ…
— ✨misalin✨ (@bobcat1919) June 19, 2020
LINE終わったね#LINE pic.twitter.com/PMjXkYrzfJ
「LINEが久しぶりに鳴ったかと思ったら、『広告かよ』って」(27歳女子)
もはやLINEを通じた企業の宣伝は、逆効果のようです。
もっぱらインスタグラム
「インスタのDM(ダイレクトメッセージ)で連絡を取るようになってから、あまりLINEを使わなくなった」そうだ。しかも、彼女たちは独自の手法でインスタを駆使しています。
女子高生の日常
都立高校の女子高校生(17)の日常は、スマホとともにあります。
帰宅後は終始、インスタ→ぶつ森(どうぶつの森)→インスタ→YouTubeのサイクルを回すのです。
「気が付けば、LINEを使わなくなった。前は未読も既読も溜めなかったけど。LINEはすぐ返す方が少ない。友人には未読が30~40件溜まっている人もいる。未読スルーを嫌がる人もいると思うけど、今は当たり前になっている」
と話します。
まったくLINEを使わないわけではありません。
利用シーンは、「あまり仲良くない子」や、すごく親密ではないが「仲良くなっていたい子」とのやりとり。
「高校生が終わるわ(卒業するわ)」
「学園祭の劇、めっちゃ楽しかった」
などの内容を、「結構な文章量で連絡し合っている」というのです。
しかし、返信のペースはお互いに1~2週間に1度ぐらい。
そのやりとりがもう2年近く続いているのだとか。
何とも不思議な関係ですね。
インスタはLINEよりも写真が前提にあって」
アクティブに使うSNSはいつのまにかインスタグラムになっていた…という若者が多いのが現在の実情のようです。
20代はどうなのでしょうか。
若年層の流行を分析する企業「ブームプランニング」で実体験を聞いてみました。
みんなは最近○○離れしてますか?僕はLINE離れっすね pic.twitter.com/a30x5FvVCn
— シュウトウ_(°ω°州」 ∠)_絡みほしー (@nvicmjBnPwDx3iD) August 11, 2020
同社のプランナーの堀江葉さん(24)。
高校生のころはmixiボイス、大学3年まではLINEやTwitter、大学4年ごろからInstagramに移行したそうです。
「インスタで情報を得て、インスタのDM(ダイレクトメッセージ)でやりとりする。LINEを使うのは(インスタ)ストーリーズ(注:24時間で投稿が消える機能)にあがったものを、『あれ、あげてたよね?』とグループで共有するときくらい。既読でも未読でもOKになった」
と話します。
ちなみに
「高校1年の妹はTwitterメイン。LINEは200件も未読が溜まっている。未読は開いて見ないで(既読を付けずに)、まとめて消すそうです。高校3年の妹はインスタ。ツイキャスもやっていたみたいです」
堀江さんより、やや年上のプランナー清水絵梨さん(27)は、「自称SNSモンスター」。
主にInstagramを使っている
実際、清水さんの従兄弟3人のうち、21歳はFbのmessengerかLINE、18歳はLINE、高校3年生はInstagramやLINEを使う。
「学年、コミュニティが違えば、使うツールが違う。彼らと連絡を取りたければ、ツールを合わせないとレスをもらえない」(清水さん)
清水さんの周囲の同世代は、「ミレニアル」と「ミレニアル脱落組」でSNSが違う。
脱落組とは、「ミレニアル世代と言われる1980年代以降に生まれたが、年配の人々に囲まれ、デジタルネイティブな感覚を失いつつある属性」のこと…。
脱落組はLINEを使い、かつ日常的にメッセージが長い。
連絡事項でもバナーに収まらず、数行にわたり、スタンプや「w」を使わず、顔文字や「(笑)」を用いて、「ガラケー時代」を彷彿とさせるそうです。