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ロシアが苦戦している必然の理由。時代遅れの戦い方

ロシアが苦戦している必然の理由。時代遅れの戦い方

18世紀までの戦争は陸軍が中心で19世紀に海軍が登場した。倭寇と呼ばれたアジアの海賊集団としての歴史を持つ日本は海軍の強さを武器にこの時代に軍事的に台頭して中国やロシアを破った。しかし、20世紀になると空軍が登場して海軍は時代遅れとなり、第二次世界大戦で広島と長崎に核兵器が落とされ日本は惨敗した。

20世紀の戦いを続けるロシア

次の時代に登場した地対空ミサイルは地上から空中目標に対して発射されるミサイル。大規模なミサイル・サイトを設置する必要のあるものから、発射機を肩に担いで発射する小規模なものまで多岐にわたる。ナチス時代のドイツで開発が始まったが、ナチスの自壊とともに、使用されることはなかった。日本でも独自に、B-29を撃墜可能な地対空ミサイル「奮龍」や「秋水式火薬ロケット」を1944年初頭から開発していたが、終戦までに間に合わなかった。

その後、核戦略時代の到来とともに、自国上空に侵入してくる核搭載の爆撃機を、その核兵器の影響が及ぶよりも遠距離から迎撃する必要が生じ、防空兵器としての地対空ミサイルが重視されるようになった。

地対空ミサイルが本格的に実践に投入されたのは1965年のベトナム戦争。

空軍力を過大評価していたアメリカは水面下で開発していたロシア産の地対空ミサイルS-75を保有していたベトナムに苦戦。命中率は低かったものの、高高度、低速での飛行を余儀なくされアメリカ空軍は思わぬ苦戦を強いられたのだ。

その後、地対空ミサイルは赤外線、熱源誘導などの技術を獲得して命中率を高めていくことになりますが、欠点は敵を発見することが難しいということです。

そこで、AWACS と呼ばれる空中警戒管制システムで民間の航空機への警戒管制機能などをもつ電子機器を搭載して,敵の航空機の侵入を早期に察知・解析し,要撃戦闘機を指揮・統制する機能を持ちより広いエリアを監視して敵の位置を知らせる空飛ぶレーダーサイトが重要となっていくのだ。

現在、AWACSはポーランド上空を飛んでウクライナ軍に情報を提供してアメリカやNATOは携帯式防空ミサイルスティンガーや対戦車ミサイルジャベリンを提供しておりロシア軍は地上戦で苦戦して制空権を取れていない。

結局のところベトナム戦争でロシア製の地対空ミサイルの効果が発揮されたことで軍事戦略を見直した西側と進化しなかったロシアの差が現在ウクライナが善戦している理由といえるでしょう。

 

地対空ミサイルと空中警戒管制システムで防衛してくる相手には発見されにくいステルス戦闘機やドローンで対抗する必要がありました。ロシアがここから勝ちに行くには人海戦術とミサイルですが大量に民間人が死ぬことが想定されます。

ネットの声

今回のウクライナでの戦争を見ていると、20世紀の戦争を象徴した戦車や戦闘機のような兵器は、もう時代遅れで意味がないような気がしてきたな…