北海道が日本の電力バックアップ基地へ。洋上風力で北海道は再エネ100%実現か。

世界的に石炭、石油の火力発電が地球温暖化対策のために増やすことは政治的に難しくなり、投資家が敬遠していることで燃料調達コストも上がっています。

一方で原子力発電についても地震が多く東日本大震災での経験がある日本では新規立地は難しい状況にあり、日本は再生可能エネルギーをコツコツと増やす計画です。

再生可能エネルギーの問題は天候に左右されて発電量が変わることですが、日本全国で需給調整すればリスクヘッジになります。

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本州のバックアップとしての北海道

戦後GHQは農地解放をして都市部では工業化が進みましたが、食料安定供給の基地として目を付けたのは北海道でした。北海道に農業が入ってきたのが江戸時代後期で歴史は浅いですが、今ではすっかり日本の食料基地となっています。

日本政府は経済安全保障をキャッチフレーズにしてデータセンターを国内に回帰させる方針ですでに動きが始まっていますが北海道に参入する企業が増えています。

エネルギーについても同じでノルウェーのエネルギー開発大手「エクイノール」が日本海側の後志、檜山管内沖など4海域で、出力計400万キロワットの洋上風力発電所の建設を計画しています。風車を海に浮かべる「浮体(ふたい)式」という最先端技術を採用し、沿岸漁業への影響や騒音被害などを抑えられるよう、できるだけ沖合に設ける方針。実現すれば国内最大級の規模で、北海道全体の電力需要が500万キロワットをほとんど賄うことができるようになります。

また、テスラはグローバルエンジニアリング、エネ・ビジョンと協働し、大型蓄電システム「Megapack(メガパック)」を使った、電力卸市場、需給調整市場、容量市場へ参加する日本初の蓄電池発電所「北海道・千歳バッテリーパワーパーク」の建設を発表。

北海道では道内周辺の海域では、大地震で総出力165万キロワットを誇る苫東厚真発電所が停止したことで、北海道全域がブラックアウトする事態が発生したこともあり、2019年から100万キロワット級の洋上風力計画が石狩湾沖などで相次いでいました。風力開発のグリーンパワーインベストメント(GPI、東京・港)は北海道石狩湾沖で洋上風力発電の新設構想を発表。発電出力は最大96万キロワットで、64~80基の風車を洋上に建てる。29年4月からの稼働を想定。一般海域での計画とは別に、GPIは23年にも石狩湾新港で出力10万キロワットの洋上風力を稼働させる計画。既に陸上部分を着工している。一方、再生エネルギー開発を手掛けるジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京・港)も石狩湾沖で洋上風力を構想し、このほど環境影響調査の手続きに入った。出力は100万キロワット規模。

日本政府は道内の送電線容量不足解消のため、道内と関東を結ぶ海底送電ケーブルの一部を30年までに新設する方針。道内の洋上風力で生み出した電力を本州に送るためで、ケーブル敷設が順調に進めば、北海道は日本のエネルギー安全保障にとって重要な役割を果たすでしょう。

東北、北海道の道東エリアは風力が安定的にあることと、台風の被害がほとんどないことから洋上風力発電に適しています。

ネットの声

ノルウェーのエクイノールが北海道で巨大洋上風力発電の計画、そして浮体式
エクイノールは度々、浮体式プラントが商業ベースに乗れば日本は莫大な市場となると言ってました
新しい時代の風を感じる

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