インド太平洋構想にイギリスが参加か?
米国と日本、オーストラリア、インドの4カ国が形成する非公式な戦略的同盟、通称Quad(クアッド)にイギリスが参加する計画があることが分かりました。
安倍首相提言のインド太平洋構想が現実に
クアッドは、安倍晋三前首相が提案した中国を牽制するインド・太平洋戦略にトランプ前大統領が共感して発足した協議体であり、日米関係を重視するバイデン政権が継承したと分析する。バイデン政権は、クアッド初の首脳会談をオンラインで実施する調整に入ったまだ発足間もないパートナーシップで、狙いは中国が増長しないように複数国で連携する包囲網です。
イギリスはEUを離脱してTPP(環太平洋自由貿易協定)にも参加するため、海洋国家同士でパートナーを探しており、Quadにも参加する意思を示しています。英国は軍艦クイーン・エリザベス号を南シナ海に配備すると伝えられ、香港特別自治区や新疆ウイグルなどの中国内政にも干渉しています。
昨年 9月16日、マーク・エスパー米国防長官が「韓国、シンガポールなどを考えなければならない」と韓国、シンガポールを加えた「クアッド・プラス」構想を提唱したものの、2カ国は中国の影響力が強く参加には慎重です。
韓国は経済で中国への依存度が高く、防衛ではアメリカに依存しており、又裂き状態にあり、準同盟国日本との方向性の違いが明確になってきています。
韓国の中央日報は日本とイギリスの蜜月関係を「日英同盟復活」と名付け、日本との連携を通じてインド・太平洋地域での存在感を高め、国際的な影響力を挽回したい英国と安保・経済両面で中国を牽制する友軍を獲得したい日本と利害が一致した。と分析していますが、的確ですね。
韓国メディアが注視する理由
トランプ前政権は、クアッド・プラス構想で韓国の参加を示唆したが、参加を公式に打診することはなかった。親中、親北を推進する文在寅政権が拒絶すると、米韓関係に亀裂が生じて、北朝鮮の非核化推進に影響が出る懸念があったためです。 しかし、李明博政権下で国防部長官の政策補佐官を務めたシン・ボムチョル氏は、メディアのインタビューで米韓同盟を基盤とし、韓国が早期にクアッド参加を米国に打診すべきだと主張。 シン氏は韓国がクアッドに加盟した上で、事案によって参加・不参加を決めれば、中国に対する韓国の価値は上昇するが、韓国が「非クアッド国」なら、中国は韓国に圧力を加える可能性があり、韓国の影響力を広げるため積極的な態度が必要、と指摘する。これはまさに日本が狙っていることです。サリバン米国家安保補佐官が、クアッドの継承と拡大に言及した1月31日以降、韓国メディア各社が連日、日米英などクアッドの動向を報道するなか、韓国政府は沈黙を守っています。
ネットの声
何で英国の「クアッド」入りを韓国のメディアが連日報道するの?要するに自分達は希望しているのに無視され、英国は今にも入れそうだから焦っている訳か?「クアッド」は“まともな民主主義国”じゃないと入れないんだよ。中国に土下座せんばかりに擦り寄るような国は無理です。諦めなさい
中国の「環球時報」英語版が、「クアッド会議(日米豪印の安全保障対話)を強化しようとも、アジア版NATOは形成されることはない」と言っています。
これは裏返して考えなければなりません。つまり、中国政府はクアッド会議の強化によって、アジア版NATOが形成されることを恐れているのです。
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