6月に選考が解禁され、2020年卒業生の就活は落ち着いてきています。

ところが、この時期に内定を辞退する学生が後を絶たず、採用担当者は頭を悩ませます。

詳しく見ていきましょう。

7月にある人事担当者の悩みとは?内定辞退の学生が続出…

7月にもなると就活は終盤を迎え、内定を獲得した学生が大半となる状況を占めます。

 

当然ですが、学生は複数企業の選考を受験していますから、優秀な人材ほど「うちに来てくれ」とお呼びがかかります。

 

するとどうなるか…。

学生が自分の働く1社を決めるのも7月だという場合が多いということです。

 

この時期、人事担当者は内定を辞退したいという連絡に敏感になっています。

複数内定を持つ学生に対して、何とか自分の会社を選んで欲しい。

人事担当者はその対策に動き始めています。

 

2019年6月下旬には、東京都内にて企業に対して内定辞退者の対策セミナーが行われました。

100名ほどの人事担当が集い、グループに分かれて悩みをぶつけあいました。

 

株式会社ディスコによれば、6月1日時点で1人当たり内定社数は2.1社が平均だそうです。

 

1人複数内定を持つ学生は、最終的にどのように就職先を決めているのでしょうか。

ある女子学生(内定を6社持つ)は、懇親会に参加して雰囲気が最も良い会社を選びたいと話していました。

内定後、意向確認ですぐに承諾をする学生も減っている傾向が見受けられます。

 

内定は本来、企業と学生の意志が一致した上で出されるべきではという意見がある一方、企業側も学生を取り逃したくない思いから、一方的に内定を出している現状があるようです。

親の意向で内定辞退も起こっている

20歳を超えたら自分の人生は自分で責任を持つべきではありますが、進路決定に対する親の意向は大きく関わっているのが現状なようです。

ネオキャリアの調査では、内定者のうち親の意向が理由で内定辞退をされたとする企業は47%もあったといいます。

 

そのため、内定辞退を防止する対策として、親の理解を求めていくことも対策の一つとして考えられます。

 

どのような取り組みが行われているのでしょうか。

就職先に親がついていくなどイメージしづらいかもしれませんが、企業は親の企業理解のための取り組みを始めています。

 

ソフト開発のエイチームでは、本来は社員の家族が対象の社内開放イベントに内定者と家族を参加してもらう取り組みを行っています。

内定者とその親に、どんな職場なのかを肌で感じ理解してもらうことを目的にしているのです。

 

親の認識により知名度がある会社を選ぶよう説得される学生も報告され、会社の知名度のみでなく、異なる軸で学生をつなぎ止める工夫も求められそうだと言えます。

 

学生をつなぎ止めるために、実際に働いている人の様子を発信する企業も見られます。

ある企業では、採用担当者と内定者が交流可能なSNSを取り入れています。

入社後の相談やキャリアパスなど真面目な相談や発信が行われているのかと思えば、そうではありません。

 

配信されているのは、人事担当者がその日に食べた会社周辺でのランチ、会社のイベント情報など、くだけた内容も多々見られました。

それに対して内定者はコメントをします。

入社後働いている姿を身近に感じてもらうことを目的としたサービスとなっているようです。

 

同サービスを提供する会社では、導入企業が前年度比較で4割も増加していることを公表しています。

さらに、SNS上での学生のコメントなどから辞退リスクも把握することが可能としており、内定辞退への対策のしやすさが売りとなっています。

 

企業の中には、料理大会を開いて、内定者同士が和気藹々と親睦を深める機会を意図して作ったりと、気持ちを固めて承諾をしやすくするための取り組みに拍車がかかっているのですね…。

ネットでの反応

SNS上では、複数内定を抱える就活生が内定辞退の連絡をしづらい…。

という書き込みが数多く見られます。

それに応えるように、企業ともめごとを起さずに内定辞退する方法や内定辞退の際のコツなどを紹介するつぶやきやページも多く登場しています…。

 

企業側も、辞退を見越し内定を多めに出すところ、うちが内定を出したらほかは断れと脅しのようなことを言ってくる企業、求愛のように説得してくるところ、などさまざまなようです。

しかし、内定辞退に関しては学生に優位にルールができています。内定辞退をしても、学生側としては怒られるいわれはない、というのがルール上の定めです。

 

企業側も対応に追われていますが、その分の欠員補充などで対応はなんとか可能です。

 

他方で、就活生の側としても、複数企業から内定が出たときにどちらにするか、どのような条件で決めるか、何を判断材料にすればよいかという悩みは増えています。

学生のニーズに沿って、若者が魅力を感じる職業、若者が来てくれる職場は何か、企業側として考え直す必要がある時代が来ているのかもしれませんね。

 

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