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実は自由ではないテレワーク…これなら会社のほうがマシ?

実は自由ではないテレワーク…これなら会社のほうがマシ?

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークを導入する企業が増えています。

そのような中、会社にいないため、働きぶりを直接見ることができない社員の勤務時間や勤務状況を管理するシステムの導入が広がっています。

テレワーク社員に緊張感を

都内のIT関連企業「アイエンター」は、先月から230人の全社員を対象にテレワークを導入しました。

テレワークを導入する多くの企業が悩むのが、社員が自宅で本当に働いているのか、仕事が滞りなく順調に進んでいるのか、働きすぎになっていないか、見えなくなることです。

この企業がテレワークを始める時に導入したのが、パソコンのクリック一つで勤務時間が管理できるシステムです。

https://twitter.com/matsu_rc_duffy/status/1260714549998579713

パソコンのデスクトップ上に、「着席」「退席」というボタンがあり、テレワークを行う社員が業務の開始時と終了時にそれぞれクリックするだけで、自動で日々の勤務時間を管理してくれます。

また、昼食などで休憩に入るときも、そのつど、「退席」と「着席」のボタンをクリックすることで、休憩時間も1秒単位で記録されます。

記録された内容はシステム上で管理され、会社の上司は、部下が今働いているのかどうかや、月の勤務時間がどれくらいになっているかを確認できます。

テレワーク 課題は社員の評価

新型コロナウイルスの影響でテレワークが長期化していった場合に課題になるのが社員の評価です。

テレワークで仕事のしかたが変わるのに対応して社員にどんな目標を与え、どうやって業績や成果を評価するか考え直す必要も出てきます。

人事評価のシステムを提供している都内のITベンチャー企業は、ことし2月からテレワークを導入する場合の課題について、オンラインセミナーを開いています。

参加した中小企業からは、社員の働く姿が見えない中、どう評価すればいいかという悩みが増えているといいます。

そうした悩みに対してこの企業が提供しているのが、AI=人工知能を使った人事評価のシステムです。

システムは社員一人一人の売り上げや作業量などの目標を上司が設定。

社員は与えられた目標をどう達成するか書き込みます。それをAIが添削し、評価しやすい数値目標などを書き込むよう促す仕組みです。

専門家「テレワーク 今は過渡期」

「リクルートマネジメントソリューションズ」の武藤久美子シニアコンサルタントは、

「新型コロナウイルスの厳しい状況の中、とにかくやってみようというのが今の現状だ。テレワークを導入した時点では、企業は細かく社員を管理しようという心理が働きがちだが、今は過渡期で、今後、このぐらい見ておけば大丈夫という折り合いがつけられるようになってくるのではないか。互いが自分たちの状況を発信したり、周囲に気軽に話せる環境が大事だ」

と話していました。

さらに、

「ポストコロナでは働き方や人のつながり方、ビジネスのつながり方、作り方が変わり、成果を改めて定義しないといけない日がくるのではないか。多くの企業でもう一度見直す必要があると思う」

と話し、企業にとっては感染拡大を防ぐために始まったテレワークが、仕事の進め方や評価の仕組みの見直しにつながるという考えを示しました。