
「日経エンタテインメント!」による毎年恒例のお笑い芸人人気調査は今年で16回目となりました。
「好きな芸人」のトップは2年連続でサンドウィッチマン。
2位の明石家さんまに50票以上の大差をつけた形となったのです。
好きな芸人はサンドが連覇!
調査は、全国の男女1000人を対象に、「一番好きな芸人」「一番嫌いな芸人」「この1年で最もブレイクしたと思う芸人」「これから1年で消えると思う芸人」を聞いたもの。
「好きな芸人」のトップは2年連続でサンドウィッチマンでした。
2位の明石家さんまと50票以上の大差をつけ、
独走態勢に入ったといっていいでしょう。
近年、サンドウィッチマンの好感度は高く推移しています。
【8月号は本日発売!/好きな芸人 嫌いな芸人】
— 日経エンタテインメント! (@nikkei_ent) July 4, 2019
16回目の恒例企画、好きな芸人は、#サンドウィッチマン が2連覇。2人は「2年連続は本当にまずい」(#伊達みきお さん)、「もうやめてもらっていいですか?」(#富澤たけし さん)と。誌面では『サンドのお風呂いただきます』ロケ密着記もお届けします。 pic.twitter.com/q3GGvLw4YI
漫才も大きく評価されていて、
誰も攻撃しない純粋に漫才を高めているスタイルが
多くの人から高評価となっているのは間違いありません。
見てくれは「チンピラ風」「いいかげん風」といった感じなのですが、
そういったギャップも多くの人から支持を受けているようですよ。
そして、長年トップの常連だった明石家さんまは2年連続で2位となりました。
今年は特に1位との差が開いた形となったのです。
昨年、調査開始以来15回目にして初めて明石家さんまが
「好きな芸人」トップから2位へと後退したのは衝撃的でした。
サンドウィッチマンの近年の人気度からすれば、
「ついに来たか」といった声も聞かれたのです。
今回、明石家さんまの返り咲きはならず、
サンドウィッチマンがV2を達成しました。
順位こそ昨年と同じですが、昨年の“1票差”に対して、今年は1.5倍以上の大差をつけられたのです。
平成から令和へ時代が変わったタイミングで、
お笑い界の勢力図も書き換えられたといってもいいかもしれません。
サンドウィッチマンが好きな理由は
「ネタが面白いから」(87%)が最も多くなっています。
そして「キャラクターが好きだから」(53%)が続きます。
世代・性別のカテゴリーでは、
男性の全世代でトップとなりました。
女性は「25~34歳」では有吉弘行に譲ったものの、
その他の世代では1位になっています。
昨年まで、「45~54歳」では、
さんま人気が根強く、男女共に1位でした。
それtが、今年はその世代もサンドウィッチマンが制覇した形となったのです。
この1年でレギュラー番組やCMがさらに増加した彼らは、
現在テレビレギュラー12本の超売れっ子漫才コンビとなりました。
どんな食べ物も屁理屈でゼロカロリーにしてしまう「カロリーゼロ理論」が、
「アメトーーク流行語大賞」に2年連続で選ばれたほか、
特番の『病院ラジオ』(NHK総合)がギャラクシー賞を受賞しています。
テレビ露出を増やせば増やすほど好かれる好循環に入っているといっていいでしょう。
明石家さんまは落ち目??
今回、トップ返り咲きはならなかった明石家さんまは落ち目なのか…。
2位の明石家さんまは「キャラクターが好きだから」(81%)が最も多い理由でした。
昨年は『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』のゲストとして、
34年ぶりにテレビ東京の番組に出演するなど
新しい動きもいくつか見せたの明石家さんまですが、
サンドの勢いを止めるまでにはいきませんでした。
自由意見を見ると、「周りを明るくさせてくれるオーラを感じる」(39歳男性)など
圧倒的存在感を感じ続ける人がいる一方で、
「おっさんの意見や古いネタばかりとなり、つまらなくなった」(42歳男性)と
否定的な意見も徐々に増えています。
また、「嫌いな芸人」部門では、明石家さんまが初のトップとなりました。
最近は、番組での発言がたびたび批判の的にもなっているのが気になっていたのですが、
明石家さんまが変わったというより、時代の空気が変わった結果なのかもしれません。
明石家さんまを嫌いという理由のトップとなったのは「ネタがつまらないから」(61%)でした。
特に男性の拒否反応が強く、なかでも25~34歳で1位になったのです。
しかし、人気が根強かった熟年世代からも「価値観の押し付けは目に余る」(57歳男性)、
「なんでも自分の話にしてしまい、MCとして機能していない」(57歳女性)など
厳しい声も多かったのです。
さんま流トークに対する世間の受け止め方が変わったといえそうですね。
勢力図が変わった
今回、「好きな芸人」初登場は和牛、千鳥、脳みそ夫、博多華丸の4組です。
それぞれ売れっ子になってからもネタを披露し続けているのが共通点で、
ひな壇のみならずMCも務められる万能型の芸人がランクインする傾向が読み取れます。
初登場で6位になった和牛は「ネタが面白いから」(79%)が一番の理由となりました。
『M-1グランプリ』で“3年連続準優勝”という実績が評価の基盤となったのは間違いないでしょう。
今年はそれに伴って地元関西を中心に冠番組が立て続けにスタート。
全国ネットでも4月から『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のレギュラーになるなど、
知名度をどんどん上げています。
また、「博多大吉さんやバカリズムさんのようなクレバーな人は、お笑い番組だけでなく、様々なジャンルの番組に呼ばれる」(41歳性別不詳)
というように、お笑い以外の要素も「好き」に選ばれる要因となっています。
最近はドラマや映画の脚本家として名前が出ることが多く、
2年ぶりに20位内に入ったバカリズムはその好例といっていいでしょう。
ランキングの中でひと際目を引くのが17位の脳みそ夫です。
テレビではそんなに見かけないのですが、
2017年に発表した『脳みそ夫体操』が昨年上半期にかけて
動画共有アプリTikTokで爆発的にヒットしています。
あてぶり動画がスマホネイティブ世代を中心に30万件以上も投稿されていて、
このような新サービスを通じて人気になる芸人が、
テレビ芸人に食い込んでくるケースは今後も増えていくかもしれません。
ネットの声
「ランキングにしてはそもそも票数が少なすぎる。」
「サンドウィッチマンが一位は納得できます。見てて安心できるのは人間性が優れているからでしょうね。」
「サンドの漫才は正統派であり、誰も傷つけず面白く、同時にうまさを感じる。一位は当然」
サンドウィッチマンの人気は留まるところを知りません。