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絶対王者のアイドルだった「となりのマリちゃん」そういえば天地真理はどうしてる？

絶対王者のアイドルだった「となりのマリちゃん」そういえば天地真理はどうしてる？

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今の中高年にとって、天地真理は絶対王者のアイドルでした。

華やかな芸能人というイメージですが、波瀾万丈の人生となりました。

今と違って当時の芸能界は魑魅魍魎渦巻く過酷な世界でした（聞いた話ですが）。

天地真理の半生を調べてみると、どこをどう切り取ってみても困惑するほどドラマチックなのです。

アイドル時代、ソープ嬢騒動、日活ロマンポルノ、小太りドジキャラのバラエティー時代、ヘアヌード写真集、独居老人生活……なんともはや壮絶な人生です。

「となりの真理ちゃん」「白雪姫」と呼ばれたデビュー当時を脳裏に焼きつけている現在の中高年世代にとって、アイドル後の天地真理はもはや別人、もしくは悪い夢を見ているかのような錯覚に陥ってしまいます。

しかし、天地真理がアイドルとして輝いた時代があったのは厳然たる事実なのです。

きっかけは「時間ですよ」

アイドル・天地真理の誕生は1971年のことです。

当時、渡辺プロダクション所属、小柳ルミ子、南沙織とアイドル3人娘といわれていました。

ブレイクのキッカケとなったのはTBS系の人気ドラマ「時間ですよ」で森光子に見いだされたこと。

オーディションで落ちたのを見た森が「落とすのはもったいない」と拾ってくれたそうです。

洋裁学校に通うマリちゃんとして出演すると「あの子は誰」と話題になりました。

同年10月、ドラマの中で歌った「さよならの言葉さえ言えなかったの　白雪姫……」で始まるデビュー曲「水色の恋」が80万枚の大ヒットを記録。

国民的アイドルに駆け上がり、74年までの4年弱の間はまさに絶頂期。

「水色の恋」の後、72年の「ちいさな恋」「ひとりじゃないの」「虹をわたって」、73年「若葉のささやき」「恋する夏の日」の5曲はヒットチャートの1位に輝いたのです。

スキャンダル騒動も

この全盛期に、天地真理はスキャンダラスな話題に巻き込まれてしまいます。

『デビュー前はソープ嬢だったのではないか……。』

年齢を1歳サバを読んで19歳でデビューしたことになっているのですが、渡辺プロに入る前に空白の1年があったのです。

この時は別の芸能プロに所属し、キャバレー歌手をしていた時期です。

それを曖昧にしたところを突かれたのです。

なにしろ“白雪姫”のイメージですから、ソープ嬢疑惑というスキャンダラスな話題でマスコミに追い回されてしまいます。

当時、突撃リポーターとして名を馳せた梨元勝はこの情報を徹底取材。

噂の発信源は川崎・堀之内のソープランド。

人気絶頂の天地真理をライバルプロが蹴落とそうとし、社員を堀之内に送り込んで「昔、天地真理がここで働いていたんだって」と噂を流布して回ったのだそう。

梨元は「彼女はソープ嬢出身では絶対にありません」と断言しています。

本人は「当時の私は正真正銘の処女」と、週刊誌のインタビューで答えています。

ところが、この騒動によるストレスからか体調不良に陥ったり、奇行を指摘する声が広がります。

さらに75年にはキャバレー回りをしていることを書き立てられるに至るのです。

そして77年の年明けに緊急入院。

病名は甲状腺機能障害です。

入院したのは約1カ月ですが、芸能活動は休止に至ります。

そして、長いブランクの後、85年に衝撃の復活劇を遂げることになります。

日活ロマンポルノ出演です。

「変身＜MARI＞の衝撃エロス大作！」がキャッチフレーズ。

タイトルは「魔性の香り」。

怖いもの見たさ、いや、見たくはないのですが……。

その中身は想像以上、アイドルのその後としてはまさに衝撃的なものでした。

しかし、これは意外とすんなりと受け入れられました。

というのも、落ち目になると“脱ぐ”というのは昔も今も変わっていない芸能界の風物詩のようなもの。

天地真理の場合は落ち目というよりも、長い休止期間の後の復活となる起爆剤が欲しかったのは間違いないでしょう。

なにより、ファンは清純派アイドルの真理ちゃんも好きですが、裸の真理ちゃんも見てみたかったのです。

ポルノ映画出演について天地真理本人は、後に

「あれはすべてお金のため。でも、ギャラの200万円は毛皮のコートを買って、使い果たしてしまいました」

とインタビューで答えています。

清純アイドルからポルノ女優、結婚…そして痛々しい復活劇

ロマンポルノ出現後、その直後に天地に大きな転機が訪れました。

86年に34歳で結婚するのです。

相手は青年実業家Aさん。

当時の触れ込みでは年商20億～30億円のカフェバーチェーンを経営というものでしたが、結婚後まもなく経営は破綻。

芸能事務所を設立し、Aさんは天地のマネジャーに収まってしまいました。

子供も授かったのですが、次第に夫婦仲は冷めていき、11年の結婚生活後、96年に離婚。

天地真理は「元亭主は仕事を全然しなくて……娘にもつらく当たって」と語っています。

70キロ超えの肥満に悩みながらも天然ボケキャラでTV出演

その頃、肥満にも悩まされます。

体重は70キロオーバーになっていました。

それでもタレントとして復活してバラエティーで活躍。

印象に残っているのは棒高跳びの超人ブブカとの共演。

物干しざおをかつぎ、芸能界一の鈍足の天地真理が息を切らしながらトラックを走るのです。

その場にいた明石家さんまが駆け寄って言葉をかけまくるのですが…。

かぶり物をしてテレビに出演したり、プロレスまがいのドタバタも。

アイドル時代を知るファンからは「見るに忍びない」「さらし者にするな」という声もありました。

しかし、それでも天地真理はくじけません、というか懲りないのです。

97年にはヘアヌード写真集を出します。

仕掛け人は「毛の商人」といわれた高須基仁氏。

天地真理を口説き落とす中で「ヘアヌードプロデューサーと熱愛」と書き立てられたこともありました。

160センチ、スリーサイズB84・W60・H89。

17キロ体重を絞った天地のヌード写真集「東京モガ」は、日活ロマンポルノに続く二匹目のドジョウを狙ったものでした。

この時、著書「スリムになるってステキなことネ　天地真理の白雪姫ダイエット」やダイエットビデオも発売されました。

世間に何を言われようと、商魂たくましかったということですね。

そして、数年前、高須氏は「今、真理ちゃんは川崎の老人ホームにいるから、取材してきてよ。アイドルの今の姿を」と言っています。

池袋の映画祭りで元気な姿を見せた「隣のマリちゃん」

天地真理は11月の誕生日で71歳になります。

今の時代、まだ老け込むような年齢ではありませんが、60歳を過ぎた頃から急に老け始めたようです。

そして、15年には川崎の有料老人ホームに入居。

出版プロデューサーの高須基仁氏が「天地真理が川崎にいるから取材してよ」と言ったころです。

家賃14万円、ほかに雑費が4万円ほどかかります。

費用はファンクラブが援助しているそう。

ありがたいファンクラブの存在です。

「65歳から15万円ほどの年金がもらえる」
「所属していた渡辺プロダクションの渡辺音楽出版から3カ月に1回5万円が振り込まれる」
「愛娘のMさんから週3回、1回2000円、週6000円が天地の口座に振り込まれる」

……ある週刊誌はそう伝えていました。

空前のアイドルの寂しき晩年が目に浮かぶ。

ところが、天地は11月9日、ファンの前に元気な姿を見せました。

池袋HUMAXシネマズ　シネマ1で天地真理デビュー50周年企画「真理ちゃん映画祭り」が開催され、そこで天地本人の舞台挨拶が行われたのです。

この映画祭りでは往年のアイドル時代の「愛ってなんだろ」と「虹をわたって」の2本の主演映画も上映されました。

同映画館に問い合わせると、「取材はお断りしています」ということでした。

ただ、年明けには「虹をわたって」のDVDも発売される予定です。

根強いファンに今も支えられる天地真理。

当時の天地真理の曲を聴くと何かホッとするものがありますね。

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