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ジャニーズ事務所は本当に崩壊するのか。収入源を明らかにしてみた。

ジャニーズ事務所は本当に崩壊するのか。収入源を明らかにしてみた。

続々とスポンサーがジャニーズタレントの起用を降板させています。ちまたではジャニーズ事務所が崩壊することが、当たり前かのような論調となっていますが、果たして本当でしょうか。

ファンクラブ会員数が1000万人を超える異常な人気

現在のジャニーズ事務所のファンクラブ会員数は年会費は5000円で、全体の会員数は実に約1300万人、ファンクラブ会費の総額は1年で約600億円を超えることになります。

また、コンサート動員も凄まじいです。ぴあ総研が、2022年の音楽ポップスの興行規模に関するランキングを公表。

ランキング1位はEXILE。2022年は2月からアリーナツアー、7月からドームツアーを開催。今回のランキングでは唯一興行規模で100万人を超えた。

2位以下には、ジャニーズ事務所に所属するアイドルグループが続く。トップ10でみてもKing & PrinceやジャニーズWESTなど6組がランクイン。

2022年音楽ポップス興行規模トップ10(興行規模/公演回数)
1 EXILE(124.4万人/37回)
2 King & Prince(91.4万人/42回)
3 ジャニーズWEST(77.8万人/45回)
4 Kis-My-Ft2(77.1万人/31回)
5 Mr.Children(65.7万人/14回)
6 Sexy Zone(58.9万人/34回)
7 Hey!Say!JUMP(52.8万人/36回)
8 関ジャニ∞(50.4万人/18回)
9 桑田佳祐(47.7万人/13回)
10 ゆず(47.6万人/32回)

コンサートの動員も凄まじく、年間で全グループを合わせると1000万人を動員しています。チケットの値段は平均で1万円とのことなので1000億円のチケット収入にグッズ収入が加わってきます。

それに比べて、現在ジャニーズから離れているTVやCMの広告モデルを事業の柱とする業界の出演料は年々減少しており、芸能界でトップランクの木村拓哉でも出演料は1億円程度が相場のようです。

つまり、ジャニーズという会社の主な収入源はファンクラブ会員費やチケット販売といった、コアなファン向けのもので、TV出演料やCM出演料といった収入の比率はあまり大きくないものと思われます。

そのためジャニーズが今後崩壊していくかどうかはコアなファンが離れていくかどうかによるでしょう。

コアなファンがあまり離れなそうな理由

コアなファン層が離れるかどうかが、ジャニーズが崩壊するかどうかの肝となるわけですが、今回ジャニー喜多川前社長の事件が明るみになったことで一気にコアファンが離れるかというとその可能性は薄いでしょう。

現在ジャニーズ事務所のファン層は10代~30代の女性が主な層です。男性も女性もアイドルのファン層の年齢は低くなりがちです。

そのため、創業者のジャニー喜多川前社長の性加害は、現在稼ぎ頭の若い世代のタレントやファン自身にとっても世代が違い、過去の話となります。

また、ファンは集団化してコミュニティを作っています。

そこには内集団バイアスという心理現象が働きます。

内集団バイアスとは、社会心理学者のH.タジフェル氏とJ.C.ターナー氏が提唱した認知バイアスの一つです。自分が所属する集団のメンバーに対し、肯定的な評価をしたり、好意的な態度をとったりする心理現象のことです。反対に、自分の所属する集団以外の人には、不当に評価したり、差別したりする傾向があります。

外部から批判されると内集団はより帰属意識を高める効果があるのです。新興宗教やオンラインサロンでこのような現象はありがちですね。

内集団バイアスが働いたことで生き残ったもっとも典型的な例はユダヤ人といわれています。

ユダヤ人はナチスによって虐殺された歴史がありますが、現在もユダヤ人のコミュニティは強く存在しており、排外的な政策は逆に集団としての帰属意識を高める典型的な事例といわれます。

つまり、マスコミやネットによってジャニーズ事務所は袋だたきに合っていますが、コアなファン層にとってはより帰属意識を高めている可能性があるということですね。

では、タレントが独立した場合はどうでしょうか。

例えば、NEWSの手越祐也が独立しましたが、YOUTUBEでは行き詰まりを見せています。

ファンは応援しているタレントが独立した場合には、同じ事務所で別の推しを作る傾向が強く、タレントが独立してもファンごと根こそぎ移動するわけではありません。

というわけで、ジャニーズ事務所はTVやCMに出てくる回数は減るかもしれませんし、芸能界のど真ん中に居る存在ではなくなるでしょうが、根強いファンに支えられながらなんだかんだで続いていくのではないでしょうか。

ネットの声

テレビ局の懐事情として

広告収益に影響する
視聴率等の数字は
ジャニーズタレントで
担保している。

だからジャニ担の廃止は事実上難しい。
そこが大きな問題点では?