
Jリーグは外国人枠の拡大路線を突き進んでいます。
これに対して、日本サッカー協会は代表選手育成の観点から反対の立場を表明。
しかし、それ以前の問題が生じつつあるので見ていきましょう!
外国人枠拡大の背景
Jリーグは外国人枠を拡大中!
Jリーグ発足当時は1チーム3人まででしたが、
現在では外国籍選手の登録が無制限となり、1試合で最大5人が出場できます。
また、Jリーグ提携国(タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタール)の国籍を持っている選手は外国人枠に含まれません。
というわけで提携国枠タイ代表のエース・チャナティップ選手が活躍中の北海道コンサドーレ札幌ではスタメン
11人中6人が外国人。
来年は外国人枠を撤廃するという議論まで出ていて、Jリーグの外国人選手はさらに増加していくと見られています。
背景にあるのは2020年に更新される海外放映権。
外国人選手が出ていると海外で放映されているJリーグを視聴する人が増えて、放映権料、スポンサー料が上昇するという狙いです。
日本人選手が出場する海外の試合が日本で人気になるのと同じですね。
サッカーの放送はネット配信の時代となり、ヨーロッパの強豪クラブの試合を世界中が見る衛星放送の時代から
多チャンネル化が進み、世界中でJリーグは放送されるようになっていてすでに海外視聴者数は増加中。
例えば
コンサドーレ札幌のチャナティップ選手のインスタグラムのフォロワーは200万人。
日本人サッカー選手最多の本田圭佑選手のtwitterフォロワー78万人の3倍近い影響力があります。
チャナティップ効果は絶大でタイでのJリーグ人気は上昇中!
イングランド・プレミアリーグに次ぐ視聴率を誇っています。
タイに進出したい日本企業もチャナティップ人気に乗っかり、ガリガリ君のメインキャラクターに起用されました。
このようにスポーツとインターネットの融合による経済効果は出始めていて
中国から日本企業が東南アジアに生産拠点を移していて経済界でも東南アジアとの関係が深まっているので
外国人枠から外れる東南アジア人選手の獲得が増加していくでしょう!
ビジネス的な観点から外国人枠の拡大はメリットが大きいわけですね。
ヨーロッパから青田刈りされる日本人選手
1998年、中田英寿選手がセリエAに移籍した際は日本代表の中心ですでに国内でスーパースターでした。
しかし、2019年にヨーロッパのリーグに移籍した選手は
昌子源選手、板倉滉選手、中山雄太選手、久保建英選手、菅原由勢選手、天野純選手、伊藤純也選手、小久保玲央ブライアン選手、権田修一選手、シュミットダニエル選手、安西海斗選手、深堀隼平選手、沼大希選手、財前淳選手。
どの選手にも共通するのは日本代表に定着できていない若手選手だということ。
なぜ、日本でもあまり知られていない選手の移籍が出来るかというと
海外でJリーグが簡単に見られるようになり、Wyscoutというスカウティングツールは世界200カ国50万人毎週1500試合のデータを蓄積して各クラブ月額10万円できるようになっています。
また、Jリーグは新人選手を契約する際に300万円スタートとする日本型年功序列年俸システムなので
安い年俸、若手選手という条件で検索すれば日本人選手が出てくるわけですね。
例えば、久保建英選手であっても300万円スタートで2年目ですからFC東京での年俸は1000万円以下。
しかし、移籍先のレアルマドリードでは2億円(税引前4億円)の年俸を受け取ると報じられています。
価格競争で太刀打ちできないうえにJリーグよりもヨーロッパに移籍したほうが学ぶことが多いため海外移籍は増え続けています。
このように日本代表に占める海外組の割合は23人中このように右肩上がり。
日本サッカー協会はJリーグの外国人枠の拡大に対して
日本人選手の出場機会の減少が日本代表の強化に繋がらないとして反対していますが
日本代表の主力はすでに海外組であり、Jリーグに出場しながら代表レベルに成長できないことがむしろ問題となっています。
本田圭佑は2013年このようにコメントしていて
Jリーグでやっている選手が、海外に行っている選手には、どうあがいても勝てない部分ではあるし。だから、早く海外にもっと出たほうがいい
若いうちに海外移籍に移籍したほうが成功しやすいのは過去の事例を見ても明らか。
海外移籍成功例と当時の年齢はこの通り。
中田英寿 21歳、小野伸二21歳、高原直泰21歳、中村俊輔23歳、稲本潤一22歳、松井大輔22歳、長谷部誠24歳、本田圭佑21歳、香川真司21歳、長友佑都23歳、内田篤人 22歳、川島永嗣27歳、岡崎慎司24歳、吉田麻也22歳、乾貴士23歳、原口元気 22歳、清武弘嗣 22歳、酒井宏樹 22歳、酒井高徳 22歳、大迫勇也22歳、久保裕也19歳、南野拓実19歳、中島翔哉 22歳、堂安律19歳、冨安健洋19歳。
たいたい日本にいるのは24歳までですね。
川島永嗣が例外で27歳で移籍ですが、留学経験があり語学もJリーグ時代から勉強していました。
逆に成功できなかった選手は
三浦知良27歳、三都主アレサンドロ30歳、宮本恒靖29歳、柳沢敦26歳、名波浩27歳、柿谷曜一朗24歳、小笠原満男27歳、川口能活26歳、戸田和幸26歳、太田宏介29歳
となっていて、年齢が上がると海外移籍は難しくなります。
このことから海外志向が強いJリーガーは1年でも早くヨーロッパに行くことを目標にしていますね。
Jリーグがこの流れを止めたいのであれば、ヨーロッパに行くよりもレベルが高く学ぶことが多い環境にしていく必要があります。
つまり、有力な日本人選手をJリーグに引き留めるためにも外国人枠を拡大すべきかと思います。
ネットの声
将来性がある高卒一本釣り⇨数年鍛えてスタメン⇨代表クラスという鹿島サイクルももはや維持できないな、、。
育成組織にガツンと投資できないところは地盤沈下
数年のJリーグ在籍すら飛ばすようになるだろう。高卒直0円移籍。
日本式高卒、大卒育成システムと年功序列賃金は海外からみるとカモだな。