
赤ちゃんポストが開設されてから早10年。
なんと現状がヤバいことになっていると話題に。
一体どうなってしまったのでしょうか。
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赤ちゃんポストの現状
予期せぬ妊娠や貧困など、諸般の事情で育てられない子どもの命を救おうと、
2007年5月、熊本市の慈恵病院に「こうのとりのゆりかご」(通称「赤ちゃんポスト」)が開設されました。
赤ちゃんポストの解説から10年。
病院に寄せられる妊娠相談件数は、10年前はわずか501件だったのに、今では6565件(2016年)に上るといいます。
これはかなりの増加ですよね…。スタッフの方はこのように話しております。
「『慈恵病院に来たら助かるんだ』という考えが広がり、一定の役割を果たせるようになったのではないでしょうか。
孤立している母親は行政にも民間の相談にも行きません。友人知人にも言えないでいます。
誰かに相談できなかった人たちが、ゆりかごを利用しているということが分かっています。
必ずしも祝福されて生まれてくる子どもばかりではないのです。相談してくれたら、いろいろな選択肢があることをわかってほしいです。
予期せぬ妊娠をしたら、まず相談して欲しいと思っています」
安易に赤ちゃんポストに預ければいいや!といった考えの方も中にはいるそうです。
そういった背景から利用者が増えたのかもしれません。
スタッフが見た利用者の背景
子供を育てられない悩みがある人たちが訪れる『赤ちゃんポスト』。
そこには単に育てられないという悩み以外の複雑な背景を持つ方も沢山いらっしゃるそうです。
10年間『赤ちゃんポスト』を見てきたスタッフはこのように語っております。
「予期せぬ妊娠する人に罪はないと思うようになりました。
人それぞれに背景がある。そうせざるをえなかった背景があるのです。
多くは母親自身の育ち方に問題がありました。
あるフゾークの仕事をしていた女性が、出産予定日直前に関東から熊本にやって来ました。
彼女は母親が家出し、住民票も保険証もなかったのです。彼女の子どもは、特別養子縁組で里親に引き取られていきました。
彼女は生活保護を受け、職を得て生活を建て直しましたが、結局は続きませんでした。
フゾークに戻り、今では連絡は付かなくなってしまいました。私はゆりかごのない社会になることが理想だとは思いますが、そこには厚い壁があるのです」
利用者の育てられた環境が悪いというケースも。
しかし、一番重要なことは望まない妊娠を避けるということ。
これは日本の性教育がまだまだ遅れているのが理由とも考えられております。
男性側はもちろん、女性側も性知識をしっかりとつけ、
赤ちゃんポストの利用を減らしていきたいところですね。