減酒のための治療が導入!重くなる前に減酒を考えよう
自分は酒の飲む量が多いのではないか…。悩む方は多いはずですが、実際に減量できるのかはなんともいえないところ。
減酒が注目される今、病院でサポートが受けられるサービスが登場しています。
減酒のためのサービスが開始された
減酒に関心が高まる中、久里浜医療センターでは「減酒外来」が始まりました。
また、2019年には「減酒」をサポートするための新薬が登場します。
アルコール依存症の方にとっては、画期的なサービスと言えます。
ところで、酒を飲む量が多めな方は、自分がアルコール依存症ではないかと不安に思うことがあるようです。
依存症への不安を抱える人は40代、50代に多いそうなのですが、癖になると二日酔いであったとしても、その日の夜になるとつい酒を飲んでしまうそうです。
そして、結局二日酔いになるまでまた飲み続けるというサイクルが続く方もいます。
翌朝仕事に遅れることはないそうですが、このような方は、周囲から酒臭いと怪訝な顔をされる例も少なくありません。
この段階で酒を控えねばと考える方は多いのですが、実際減量しているかというと、なかなか実行に移せていないというのが現状のようです。
酒を飲み続けることに対する医師からの注意の口調も強くなる一方だそうですが、一般の内科は受診する気になれるが、アルコール依存症を専門とする病院は気が引ける、というケースもあります。
久里浜医療センターのような専門機関は最後の砦であり、そこで酒を一切断つように宣告されるのが怖いという思いから、なかなか行く気になれない現状があるようです。
また、アルコール依存症の方は、診断されるともう酒を飲めなくなるのが怖い、という意見を持つ方が多いという問題もあります。
また、飲み始めると止まらなくなってしまうので、肉体的な負担として大丈夫だとしても、最初から飲まないという選択にならざるをえないといった実態もあります。
酒は健康のために控えるべきだ、しかし自分の楽しみのために飲みたい。
そして健康を損なわない程度に楽しみ続けたいが、病院には行きたくない…。
このような悩みがアルコール好きの方からは聞こえてくるそうなのです。
そんな中での減酒の薬が日本で発売されるというニュースです。
多くのアルコール依存症とその予備軍の方にとって嬉しいニュースではないでしょうか。
また、病院で断酒を宣告されるおびえにも、解決策が見られます。
その解決策が、久里浜医療センターで開設している減酒外来なのです。
久里浜医療センターでのアルコール依存症への対処の仕方とは?
久里浜医療センターではどのように依存症に対処しているのでしょうか。
まず、実際に訪れる方にどのような方が多いかから見ていきましょう。
減酒外来での対象となる方は、アルコール依存症までいかないがお酒を飲み過ぎる人、依存症の人さまざまです。
目標は断酒ではなく、本人と話し合いながら決めていくスタンスだそうです。
重度のアルコール依存症の方にも、中間地点として減酒をサポートしていきます。
なお、受診した方の8割はアルコール依存症ではないそうです。
問題を抱えているケースは多いのですが、診断が下るほどではなかったとのこと。
アルコール依存症ではないが、酔い方が悪くて周囲に迷惑をかけたり、自分が酩酊している間に暴言を吐いたり、飲酒運転してしまうという意味での問題を抱えた方が多数存在するようです。
それでは、実際の診察の流れを見てみます。
診察は、質問票への回答から始まります。
骨密度検査や、血液検査、尿検査などの身体検査も実施されます。
その上で、飲酒レベルなどをもとに、自身が今後お酒をどのように飲んでいくかを相談していくのです。
アルコール依存症の軽度の方、何か問題を抱えている方が、重度になる前に少しずつ減量に取り組めるような治療が進むことが望ましいと、この事例からも言えるでしょう。
残念ながら現状は病院が最後の砦としての扱い、断酒への恐怖からの気後れにより足を運ばない方が多いのが現状です。
気軽に相談するくらいのスタンスで、減酒のための病院の活用を今後推進していく必要があるでしょう。
ネットでの反応
久里浜医療センター
2017年4月から減酒外来
対象者は飲酒に問題を感じている人
①減酒目標を決める
②飲酒レコーディングつける仕事についている人、学歴が高い人、家族がいる人が多く、自らが受診する傾向。受診理由は、ブラックアウトが最多の理由。源酒へのハードルは低く、早期介入のチャンス
— 川島恵美/産業医 (@ProOHP) May 24, 2019
ネット上では、減酒という言葉のニュアンスが禁酒と比べて穏やかで良い、という声が聞かれます。
アルコールに悩む方にとって救いの手段であるという反応がありました。
アルコール依存症に苦しむ方の顔が浮かんできた…という声もあります。
減酒外来があるところは、かなり限られているようで、日本中にこのような治療が浸透して、気軽に診療を受けられるようになるまでには、まだ呼びかけと環境の整備がかなり必要と思われます。
ですが、毎年アルコール依存症が原因で命を落とす方もいるくらいですから、早急に取り組まなくてはならない問題だとも言えます。
減酒を呼びかける広報活動や、病院や医師に向けての研修、依存症の方が治療を受けやすくなる雰囲気作りなど、国や自治体ができることはあるはずです。
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