スズメバチの巣作りはでき始めが肝心!退治する絶好機とは!

スズメバチの巣づくりの季節 見つけたらどうする?

この時期、家の近くでスズメバチが巣づくりをしていませんか。

放っておくと、小さな巣がどんどん大きくなり、働きバチが爆発的に増えてしまいます。

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女王バチが始める巣づくり

約100種類の害虫類を飼育・研究しているアース製薬研究部生物研究課の有吉立課長。

教えてくれるのはスズメバチの生態です。

「都市の市街地で見かけるスズメバチの場合、越冬を終えた女王バチは4月中旬?5月頃に単独で巣づくりを始めます。小さな巣ができると産卵し、最初の働きバチ十数匹が羽化する6月頃まで、巣づくり・産卵・採餌・育児・防衛というすべての作業を女王バチ1匹で行います」

女王バチは前年の秋に交尾して越冬。

たった1匹で子ども達を産み育てる女王バチは、シングルマザーというわけですね。

日本で一番人間を殺している昆虫

「働きバチの羽化が増え、個体数が増えると女王バチは産卵に専念するので急速に数が増えます。キイロスズメバチは活動が最も活発になる9?10月には1000匹を超えることもあります。この時期には新女王となるハチの育成期間ですが、エサとなる虫が減り、オオスズメバチが他のスズメバチの巣を襲うこともあり、スズメバチは非常に攻撃的になります。巣に近づいた人が刺されるのもこの時期に多いです」

世界で見れば人間を一番殺している昆虫は蚊ですが、日本ではハチです。

年間約20人がスズメバチに刺されて亡くなっています。

スズメバチは家の内外に巣をつくる

スズメバチはどういう場所に巣をつくるのでしょうか。

「キイロスズメバチは軒下、橋の下、木の枝など、コガタスズメバチは樹木の枝や軒下。オオスズメバチは土の中や樹木の空洞などですが、スズメバチ類は天井裏や床の下などに巣をつくることもあります」

スズメバチをよく見かけると思っていたら、わが家の天井裏に巣があったというケースがあるので油断できません。

今なら容易にできる巣の駆除

スズメバチの巣を見つけたらどうすればよいのでしょうか。

「放っておくと巣はどんどん大きくなります。今の時期なら女王バチしかいなかったり、働きバチがいても数匹レベルなので、巣の大きさも25cm未満でしょう。ススメバチ用駆除剤(エアゾール)を噴射すれば容易に駆除できます」

ただし、皮膚の露出しない防護服、手袋、保護メガネ(いずれもスズメバチの針が皮膚まで届かないもの)を着用。

日没後に行うようにしましょう。

「生垣の中、木の穴、屋根裏、土の中など巣に直接噴射するのが難しい場合は、スズメバチ用駆除エサ剤を使用するか、専門業者に依頼してください」

なお、キイロスズメバチは巣が手狭になると、7~8月になって広い場所を求めて引っ越しする習性があります。

この場合は働きバチがいっせいに巣づくりするので、何もなかった場所に突然巣ができて驚かされることがあるそうです。

秋になると攻撃的になるスズメバチを退治するなら今が絶好機。

家の周りで巣づくりしていないでしょうか。すぐにチェックしましょう。

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