7ペイが大コケ…鳴り物入りで始まったスマホ決済サービスですが、不正利用の発覚で停止状態になりました。

そして9月末でのサービス中止…。

大きく進むキャッシュレス化の波に冷や水を浴びせる結果となったのです。

現金とクレジットカードが次世代金融の本命

現金とクレジットカードが次世代金融の本命

時代錯誤感のある言葉ですが、

この言葉の真意はどこにあるのでしょうか。

今回の7ペイ問題は「人災」であることは否定できません。

しかし、考えなくてはいけないのは、

その他のキャッシュレス取引に問題が無いというわけでもないのです。

7ペイほどずさんなケースは多くないにしても、

キャッシュレス取引において、

今後もセキュリティの問題は最大のネックといっていいでしょう。

それは、2019年1~3月のたった3ヵ月間に世界で1300億円もの仮想通貨不正流出が確認されたことからもわかります。

デジタル化すれば、犯罪が容易になり被害も莫大な額に上るのです。

紙幣だと10億円でも運ぶのが大変です。

しかし、「デジタル窃盗」では、ボタン1つで数百億円

あるいは数千億円を盗むのも一瞬ですし、もちろん重くもありません

ずさんでなくても問題は起こりますし、

セキュリティを強化するほど使い勝手が悪くななるのです。

7ペイのセキュリティシステムが甘かったのは、

セキュリティを強化すると操作が煩雑になり、

利便性が失われるのが原因だったとされています。

「利便性」を売りにキャッシュレスの普及が図られている中にあって、

セキュリティの充実のため、

現金決済よりも面倒くさくなってしまったら

本末転倒といえるでしょう。

現金は盗まれても被害額は手元にある範囲に限られます。

小切手・手形など、銀行間ネットワークにおける「交換」という処理が行われるまで、

現金化できないのですから、

それまでの間に盗難が発覚すれば支払いをストップすることができるのです。

いっぽうで、キャッシュレス取引は、

設定された取引限度額までのリスクを負いますが、

限度額が低いと使い勝手が悪いですし、

そもそも限度額の設定をハッキングで勝手に変えられる可能性もあります

少なくとも利用者の立場から考えると、

クレジットカードは明細書を確認してから支払いを行うので、

何かあればカード会社への支払いをストップすることができるのです。

その時点で、店側での決済は終わってしまっていますが、

ほとんどのクレジットカード会社は保険に入ってそれをカバーしているのです。

即時決済のキャッシュレス取引は、

不正があった場合、

即時に資金が引き出されてしまいます。

「返還」してもらう必要があるのに、

この体制では現在のところ完全に整備されているとはいえず、

煩雑な手続きが予想されますし、

確実に返還してもらえるかどうかも不明なのがネックとなっているのです。

よく知られているように、

クレジットカードには事実上「ゼロ金利」のローンがついています

これはどういうことかというと、

買い物の際にカード決済をしてから、

実際に銀行口座で決済をするまでの間というのは、

ただで資金を借りていることになるからです。

この実質ゼロ金利のローンにかかる費用(カード決済手数料)は、

利用者には1円もかかりません

すべて店側の負担となります。

現在、「過払い金返還訴訟」でサラ金(消費者金融会社)は疲弊していますし、

新規のローンは所得制限が厳しくなっているので、

なかなか借りることができない状況です。

銀行系のサラ金も火事場泥棒的な批判を浴びて積極的ではありません。

したがって、

前出した無料ローン以外に「リボルビング払い」といったおしゃれなサラ金への需要が高まるのです。

「次世代金融」の中心も「現金」と「クレジットカード」のハイブリッドになると考えるのが妥当でしょう。

そうなると、現在の多種多様なキャッシュレス取引は、

今後もマイナーなままであるといえます。

キャッシュレス取引の乱立

PAYPAY、origamiPAY、楽天PAY、LINEPAYなど、

最近のキャッシュレス取引(スマホ決済あるいはコード決済)の乱立ぶりはすさまじさを増しています。
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なぜこれほどキャッシュレス取引が乱立するのでしょうか。

それはキャッシュレス取引というものが、

誰でも始めることができる「コモディティ」だからです。

実のところ、

コモディティであるのはキャッシュレス取引だけではありません。

金融ビジネス全体がコモディティといっていいでしょう。

キャッシュレス取引に対して、

現在のところほとんど規制がありません(銀行・証券会社に比べたら無いに等しいといえます)。

雨後のタケノコのように多くのキャッシュレス取引が乱立していますが、

そのようなバブル状態の中で「成功の果実」を手にする企業は、

ほとんどないと考えられているのです。

ポイント還元という「補助金」が需要を牽引している

過大とも言えるポイント還元は電気自動車の補助金と同じです。

いくら補助金で需要を牽引しようとしても、

補助金がなくなれば「売れないものはやっぱり売れない」のです。

もしも、世の中の自動車が電気気自動車だけになったらどうでしょうか。

停電の時救急車や消防車はやってこないでしょう(自家発電という手もあるが、多くは望めません)。

結局家やビルが燃えるままになり、

けが人や病人は放置されたままになるのです。

北海道の大停電は記憶に新しいのですが、

キャッシュレス派の人は、そのとき何も買い物ができずに困ったそうです。

近年の日本では、大規模停電はあまり起こっていません。

1859年に、観測史上最大の太陽嵐が起きました。

しかし、その時代はエジソンの電球の発明の前だったので、

大きな被害はなかったのです(異常気象はありましたが…)。

しかし、現在、同規模の太陽嵐が起きると、

電気依存が進んだ現在では、

文明が崩壊するのではとさえ言われているのです。

それを考えるとセキュリティも含め、

最大の災害対策は「アナログ」取引を残すことだといっていいでしょう。

ネットの声

「ブームとはいっても燃えるようなブームではない。」

「Suicaやnanacoで十分」

「「ブーム」なのか?と個人的には疑問。携帯アプリで支払っている人も見ることはあるが、思うより少ないというか若年層にはもっと受け入れられてるかと思いきやそうでもない様子」

周囲を見渡してみると、スマホ決済に血眼になっている人がいると思えば、現金で支払いを済ませている人が多いのが実情です。

少し趣が違いますが、Tカード会員は6千万人とも7千万人とも(かなりアバウトですが)言われています。

しかし、Tカードを提示している人をそれほど見ることはありません。

「面倒だから(スマホ決済じゃなくて)現金で払うか…」

というのが多くの人の取る行動みたいですよ。

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