老後不安はiDeCoで解決!?
年金問題はいつの時代でも話題の中心で、高齢化が進む中においてはしょうがない面もあります。
老後に2,000万円必要…と言われて恐れおののいている人も多いのですが、
お金がお金を呼ぶ資産運用に活路を見いだす方法も…まずはiDeCo(イデコ)に注目してみては?
iDeCo個人で運用する個人型拠出年金
iDeCoは、個人で運用するタイプの年金です。
運用というとなんとなく胡散臭いイメージをもってしまいますが、
個人で行う投資信託に近い制度である金融商品と考えたらわかりやすいかも。
すでに、分かってきていることですが、
国は将来的に老後を保障する仕組みをどんどん縮小していきます。
現在の社会保障制度を抜本的に改革しないと、
完全な老後保障は無理なのです。
かつての英国が行っていた「ゆりかごから墓場まで」の政策をしようとすると、
増税以外に道はありません。
増税も嫌で年金は多くもらいたい…というのが多くの人の心理ですが、
それは無理というものなのです。
「ゆりかごから墓場まで」の政策で英国病を引き起こし、
長期低迷に陥った英国を反面教師にしなくてはいけません。
とはいっても、税金をたんまり徴収される北欧型の社会保障体制は日本には馴染まないでしょう。
増税に対するアレルギーがあることと、
国をどこまでも信用できないといった面があるのも間違いないのかもしれません。
それが日本人特有の貯蓄の多さに現れているのです。
もっとも、誰にも頼らない(迷惑をかけない)で自分の力で老後を生きようとする姿勢の表れと見る向きもあります。
個人型確定拠出年金のiDeCoは、
国が税金面で投資をサポートする制度です。
iDeCoの意味ですが、個人型確定拠出年金の英語表記である、
individual-type Defined Contribution pension planの単語の一部から構成されています。
うまく表現しているといっていいでしょう。
iDeCoは「老後資金を自分で作る」ためのお得な制度なのです。
60歳までの間に毎月一定額の金額を掛け金として拠。
その掛け金で、投資信託や定期預金、
さらには保険といった金融商品を(自分で)選んで運用し、
60歳以降に運用した資産を受け取るというものなのです。
老後に受け取るiDeCoは金額が確定していない??
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)に、希望する全会社員が加入できるよう厚生労働省が検討に入りました。公的年金の先細りが避けられないなか、自力での資産形成を後押しします。https://t.co/KWPkf4B9gb
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) July 28, 2019
確定拠出年金の「確定」という言葉は定額で拠出する掛け金ということです。
勘違いしやすいのは、老後にもらえる金額が確定しているわけではありません。
「投資」あるいは「定期預金」「保険」といった性質上、
60歳にならなければ、受け取る金額はわからないのです。
ほとんどありえないのですが、
元金を下回ることもあるかもしれません。
以下に例を示します。
会社員の限度額2.3万円(※iDeCoは限度額が決まっています。下図参照)
退職までの35年間積立てたとして、
年4%の利回り(変動有り)で運用できたとすると、
積立金額の総額は966万円に対して、
受け取るお金の総額は2,076万円になります。
利回りが5%でしたら、2,500万円くらいになります。
これは数ある資産運用の中で突出した利益となります。
iDeCoのメリット・デメリット
iDeCoは税制面で優遇されています。
https://www.instagram.com/p/BuVK2ISHYRf/?utm_source=ig_web_copy_link
会社員を例に取ると、「入り口」「途中」「出口」といった
さまざまなシーンで優遇されているのです。
入り口というのは掛け金の支払い時ですが、
給料を受け取ってからの投資では、
通常、税金が引かれた後の手取りから運用することになります。
しかし、iDeCoの場合、掛け金を支払った後の収入に課税されます。
これは、所得税と住民税が節税できる(所得控除)ということです。
年収で考えると、年収が500万円の人が年間20万円をiDeCoで運用した場合、
差額の480万円が課税対象ということになります。
「途中」での優遇は、
通常の運用では利益が出たら20%の税金が課税されますが、
iDeCoの枠内での運用中であれば、利益がいくら出ても課税されません。
これは、投資を考えるとメリットなのですが、
iDeCoの受け取りは60歳になってからなので、
実際にはあまり意味をなさないかもしれませんが…。
「出口(受け取り時)」の優遇は、
「退職所得控除」を受けることができるということです。
これはかなり大きいです。
一括で受け取るときは退職所得控除でのメリットがあるのですが、
退職金がない場合は、公的年金控除の対象となるので、
退職金がないから「優遇税制のメリットがない」ということにはならないのでご安心ください。
ちょっとだけデメリットを…
iDeCoは60歳まで受け取ることはできません。
また、途中解約は絶対に損なので、
始めたら60歳まで確実に運用するといった
確固たる意思で行うようにしましょう。
また、若いうちからiDeCoを始めたほうがいい…という印象を受けます。
しかし、若いときの2万円というのはかなり大きな額です。
これを給料より拠出(天引き)するよりは、
しっかり働いて稼ぐ(昇給する)ことに注力して、
収入に余裕ができる40代後半くらいに始めるのがよいでしょう。
iDeCoは、国民年金+厚生年金+iDeCoといったように年金の3階建て部分になります。
大企業に勤めていて企業年金などの3階建て部分がすでにある人でしたら、
iDeCoは必要ありません。
いっぽうで自営業の人でしたら、
国民年金+iDeCoといった2階建て部分、さらには国民年金+国民年金基金+iDeCoといった3階建て部分の運用がいいでしょう。
これは、専業主婦にも言えることです。
投資ですので、損失を出すこともあります。
但し、短期的な投資ではなく長期投資となるので、
長い目で見て大きな損失を出すときは、
国自体の存亡がかかるような大きな出来事がない限り、
「あり得ない」と思っていいです。
そのまえに、年金制度自体が崩壊しているはずです。
ネットの反応
「気になるのはiDeCoと積立てNISA…どっちがいいのかってこと。これの答えが出てないんだよね」
「どちらかというと、iDeCoはこれまで、派遣やパートアルバイトなんかで厚生年金に入れなかった人向けの個人年金だからね。国民年金基金との棲み分けがなんとなくもやもやしてるのが気になる」
「これ、掛け金を低く設定すると、あまり旨味がないんだよ。そのあたりをしっかり意識する必要があるね」
iDeCoはお得だとする意見も多いのですが…
コメントを送信