
若い世代を中心に「コツコツ投資」に取り組む動きが出てきたようです。
「インデックス投資信託」を長期で積み立てる手法です。
コツコツからくる連想は「堅実」「確実」「安心」といったものですが…。
対象商品を絞り込んだつみたてNISA
コツコツ投資が浸透してきたのは、投信積立を後押しする制度が広がり、初心者でも投資に踏み出しやすくなったことが大きいといえます。
株式や投信の運用益を非課税にする少額投資非課税制度(NISA)が2014年に始まりました。
さらに、18年には積み立て専用の「つみたてNISA」がスタートしたのです。
皆さんつみたてNISAやってますか?
— りっぽじ@波乗り道場入門生 (@kouggii) February 6, 2020
昨年から始めて今こんな感じです。
銀行に貯金するくらいならリスクはあるかもしれないけどこっちの方が良くないですか?
投資に興味はあるけど怖いなと思ってる方は少額から出来るのでやってみては如何でしょうか?#つみたてNISA pic.twitter.com/57meTpGhX4
つみたてNISAは金融庁が対象商品を長期投資に向く投信約170本に絞ったのが特徴。
購入時手数料が無料で、運用中に負担する信託報酬率が低い低コスト投信限定で、投資初心者でも商品を選びやすくなったのです。
理解されにくい「投資のリスク」
カギとなるのは「投資のリスク」の考え方で、資産運用には「リターンとリスク」があります。
日常生活で「リスク」といえば「危険なこと」を指すのですが、投資における「リスク」の意味は少々異なります。
つみたてNISA対象商品は「低コスト」ですが、そのすべてが、リターンのブレ幅の大きい株式を投資対象としています。
決して「低リスク」ではないのです。
リスクとどう向き合うか
懸念されるのは、一般にもこうした思い込みを生みやすい素地があることです。
つみたてNISAなどで「コツコツ投資」が後押しされ、メディアや個人投資家ブロガーの情報発信で、長期的にはリターンが期待できることは伝わってきました。
https://www.instagram.com/p/ByjNF10gz8U/
しかし、インデックス投資は「低リスク」でも「安全な商品」でもありません。
下落相場になったとき、思い込みは失望に転じる可能性があります。
取り組むなら「長期・積み立て・分散」の効果を理解し、最悪時にどれぐらいの損失なら許容できるかを想定することが大切です。
ネットの反応
「このインデックスは今後も長期で上昇していくと予想したとき、今のうちに全力で買うべきなのに、つい積み立てにしてしまう。感情抜きに利益を求めるのは難しいよね。」
「リスクの意味を勘違いしている人も、積立投資と分割投資の違いを理解していない人も多いよね。」
「積立NISAは税金が掛からないという意味で低コスト、ドルコスト均等法で定期的に積立すれば長期的には儲かることから低リスクってだけ。」
長期投資では元本割れの確率は下がるのですが、リスクはどんどん高まっていくという基本を理解することが大切ですね。