イギリスが徴兵制復活へ

スナク英首相は学校を卒業した全ての18歳の国民を対象に、1年間の兵役もしくは警察や医療機関などでの社会奉仕活動を義務付けると表明した。

7月4日に行われる総選挙で与党保守党が勝利した場合、制度化を進めるとのこと。

スナク氏は寄稿の中で、新たな制度によって「若者に実社会のスキルを学び、新しいことに挑戦し、地域と国に貢献する機会を与える」と説明。

与党が総選挙で勝利するとイギリスで1960年以来65年ぶりに徴兵制が復活することになります。

このような動きはイギリスだけではなく、フランス、ドイツを筆頭に検討され、スウェーデン、リトアニアで近年徴兵制が正式に採用されています。

欧州各地で長く停止していた徴兵制を復活させたり、兵役の対象者を拡大したりする動きが広がっている。ドイツで兵役再開の是非が議論されているほか、すでに再開した国もある。ウクライナ侵略を続けるロシアへの警戒感に加え、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国である米国への信頼低下が背景にあります。

欧州で徴兵制が復活している理由

ドイツのボリス・ピストリウス国防相は今月4日、ドイツ連邦軍の組織改革に関する発表の中で、若年層の新規入隊拡大へ向けた方策を検討していると明らかにしました。

 ドイツではかつて18~27歳の男性を対象に、原則として兵役が義務付けられていたが、2011年に停止され、現在は軍の定員割れが常態化しています。

 ピストリウス氏は兵役の停止について、「誤りだった」とした上で、徴兵制を維持している北欧諸国の兵役の仕組みに関心があると表明した。何らかの形で義務的な兵役の再開を目指す意向とみられます。

 すでに徴兵を再開した国も。旧ソ連バルト3国の一つであるラトビアは今年1月、18年ぶりに徴兵制を復活させ、18~27歳の男性に原則として11か月間の兵役を義務付けました。

 旧ユーゴスラビアのクロアチアでは、09年のNATO加盟直前に兵役が停止されたが、地元メディアによると、再開へ向けた調整が進んでいます。

 

 

いくらテクノロジーが発展しても戦うのは人

1990年にアメリカとイラクの間で発生した湾岸戦争はGPSのナビゲーションを用いた初の戦争であり、ピンポイントで敵軍の指導部を精密兵器で狙い撃ちにした映像が世界を駆けめぐり、その人が現実に死んでいるリアリティの無さからニンテンドーウォーとも呼ばれました。(日本ではゲームウォー)

そのため、これからの戦争はAIやドローンによって戦うようになり、人は戦争に実際に関与する必要がなくなり、死者数は激減するといった希望的な観測がその後の世界の安全保障観に影響を与えました。

しかし、2年前に発生したウクライナーロシア戦争は当初はテクノロジーとインターネットの情報戦をうまく利用した西側陣営にサポートされたウクライナが優勢でしたが、長期に戦いが及ぶと、最新兵器は弾切れを起こし、空軍兵器はなくなり、現在は塹壕と地雷、大砲を活用した陸軍同士の戦いとなり第2次世界対戦のような古典的な戦争となっています。

このような戦法では兵士の人数や弾数がものをいうので、現在はロシアが優勢に選局が傾きつつあります。

A国の無人ドローン・AI軍隊とB国の無人ドローン・AI軍隊の戦争で誰も人が死なないで決着がつくなど、ありえません。それならサッカーW杯ができた時点で戦争はなくなっているはずです。

徴兵制がいま必要とされている理由はテクノロジーへの過度な期待がなくなったからといえるかもしれません。

日本で徴兵制は復活するか

1873年より日本には徴兵制があり太平洋戦争の敗戦により1945年に廃止されました。

少子化の影響で自衛隊は慢性的に人手不足で、イギリスと同様に安全保障的な意味での徴兵制と、警察や医療機関、行政機関の人手不足解消や有事の際に予備的に国家機能を維持させるための仕事を経験した人数を増やしておくといった発想での徴兵制の復活は十分あり得るでしょう。

一方で日本の場合は島国で海に守られている分、本土上陸し、長期間、兵站を維持して日本の国土で戦うことができる敵軍の数はたかがしれているため、侵略戦争をしない前提なら軍隊に人数は比較的かけなくてもすむ恵まれた地形ではあります。

ネットの声

80年以上平和にあったイギリスが戦時に耐えられるのかという記事。弾薬も1週間持つかどうか怪しく、昔のような気高い愛国心があるわけでもなく、国の為に戦うと答える人間は5人に1人しかいない。現実に向き合う時が来たと。

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