一万歩歩いても健康になれない!歩くよりも効果的な方法ってあるの?
健康への第一歩は歩くこと…これは間違いありません。
そして一日一万歩が目標!という人も多いことでしょう。
スマホにも「万歩計アプリ」がある時代(iPhoneは標準で入ってる)。
しかし、一万歩歩いても健康になれないとしたら…
一日一万歩は大間違い??
研究結果と実践から、健康のための体力向上と血圧低下効果を得るためには、
「ややきつい」と感じるくらいの速度で一日15分以上、それを週に4日は実施する必要があるのです。
ということは…
これまで、(楽な方法で)普通歩行を(たとえ)一日に一万歩行っていたとしても、
その効果はほとんど期待できないということです。
多くの人は、
「うそー!信じられない」
「せっかく一日一万歩を目標にしてがんばってきたのに…」
というと思います。
日々、真面目にウォーキングを行ってきた人にはかなりショックですよね。
にわかに信じがたい話です。
まとめ歩きもOK!歩きに負荷をかけることが大切
8月30日、米国の医学雑誌「メイヨー・クリニック紀要」オンライン版
(Mayo Clinic Proceedings doi: 10.1016/j.mayocp.2019.04.039)に掲載されたのが、信州大学医学系研究科、増木静江教授らのグループによる論文です。
誰もが納得の最新情報ですよ。
増木教授とその協力者たちは679人の中高年者(男性196人、女性483人、平均年齢65歳)を対象にインターバル速歩を5カ月間続けてもらいました。
その前後に体力(最高(大)酸素摂取量)と生活習慣病の症状を評価したのです。
インターバル速歩とは、以下のものです
個人の最大体力の70%以上に相当する本人が「ややきつい」と感じる早歩
40%程度の「楽な」普通歩きを3分間ずつ交互に繰り返す
以上の2点のウォーキング方法です。
これを1日30分、週4日以上繰り返すよう対象者に指導したのです。
そのとき、平日忙しくて実施する時間がない人は週末にまとめてやってもよいとしました。
そして、早歩きの週合計が60分以上になるようにと説明したのです。
ジムは週3〜5!
生理中は体調が悪いので行かない。
その代わり行くときは万歩計がその日トータルで一万歩になるまで歩く。早歩きです
そのあと筋トレして有酸素20分強
圧倒的に1日の運動量が足りないなって思ったからまず1日一万歩達成してから動くようにして様子見中
筋トレと有酸素20分ではなかなか pic.twitter.com/hf0DEVtUV1— あつすぎる (@nana82681559) September 11, 2019
5ヵ月間のトレーニングでは以下の人がいました。
指導どおり早歩きと普通歩きを半々やった人
ほとんど普通歩きをせずに早歩きばかりやった人
そして、その逆の人もいたのです。
それでも、興味深いことに途中で脱落した方はほとんどいませんでした。
95%以上がプログラムを完遂したのです。
体力が向上したのは? 1週間に50分でOK!
増木教授たちは参加者を以下のような3つのグループに分けました。
各個人の5カ月間の週平均早歩き時間(A)、
週平均普通歩き時間(B)、
週平均総歩行時間(C)
そして、各グループについてトレーニング前からの体力の変化量を求めたのです。
その結果、週平均早歩き時間が50分まではそれに比例して体力が向上しました。
そして、それ以上早歩きをしても効果はなかったのです。
すなわち、頭打ちになるということですね。
ただし、週平均早歩き時間が10分までの場合はマイナスの値となったのです。
これは、そのレベル以下の早歩きでは「加齢による体力の低下」を食い止められないことを意味しています。
一方、いくら長時間普通歩きをしても体力は向上しませんでした。
週平均総歩行時間も同様です。
また、週平均普通歩き時間、週平均総歩行時間がほぼゼロでも、体力が向上している場合もあります。
そのグループに属する人のほとんどが普通歩きをせずに、普段から早歩きだけをやっていたからです。
このことから、体力を向上させるのは、「早歩きを何分やったか」に依存しているということがわかります。
いくら長時間普通歩きをやっても(何歩歩いても)ほとんど効果がないということなのです。
さらに、「早歩きも週合計50分で十分だ」ということがわかりました。
早歩きで体力向上
週平均早歩き時間が50分までは、それに比例して生活習慣病の症状が改善しました。
そして、それ以上やっても頭打ちになることがわかったのです。
一方、週平均普通歩き時間、週平均総歩行時間がいくら長くてなっても、生活習慣病の症状はほとんど改善しません。
昼 白滝麻婆豆腐
夜 塩麹豚きのこ鍋
トレッドミルでバーを掴まないで40分早歩きを完遂するのに、傾斜2、スピード6.2がベスト。毎日歩数計は15000歩超えます。一万歩達成するとスマートウォッチが振動しておめでとうの旗が表示されます。大抵トレッドミル25分頃で励まされます。喜びのひとつです。 pic.twitter.com/rckwvWLuLk
— ことかな (@ocjitYV8gRxu6cE) June 23, 2019
すなわち、生活習慣病を改善するのは以下の2点です。
「早歩きを何分間やったか」
「その結果、体力がどれほど向上したか」
ということに依存するのです。
そのため、いくら長時間普通歩きをやってもほとんど効果がない、ということになります。
一日一万歩神話はどうしてできた?
それでは、一日一万歩神話はどうしてできたのでしょうか。
漠然とした疑問が生まれてきます。
おそらく、歩くこと自体が健康につながること、現代人は歩かなくなった…ということに危機感をもたせるためのものだったのでしょう。
これは、簡単に論破できることです。
なぜなら、都会人の多くは駅構内で果てしなく歩いていることからもわかります。
ネットの声
「負荷の高い早歩きは続かないと思うけど…それならいっそのこと軽いジョギングを進めてくれたほうが嬉しい」
「早歩きと軽いジョギング(スロージョギング)の場合は、早歩きのほうがきついんだよね」
「何かすごく納得できる。軽く歩いていても体力が上がったような気がしないからね」
一万歩神話のウソ…早歩きがいいんですね。
それも週に50分まででいいというのがポイントですよ。
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